Denmark Copenhagen Thorvaldsens Museum蔵 紀元前後ローマ期のミルフィオリ技法のよるモザイク碗 |
通称: ミルフィオリ -Millefiori-(イタリア語で「千の(Mille)花(fiori)」) 年代: 1800年代後期―1900年代初期 原産: ヴェネチア |
とんぼ玉というと、まず頭に浮かぶのがこのミルフィオリでしょう。。イタリア語で千の花。千の花々が咲き乱れたような美しいモザイクビーズです。
モザイク技法が成立したのは、はるか昔、紀元前5世紀のローマ帝国においてです。
研究者Jamey D.Allenの文章によると
「15世紀の大航海時代に、紀元前に作られたローマンモザイクに非常に感銘を受けたガラス職人たちによって、モザイク技法がヴェネチアンガラスに応用される事となった。」ようです。
実際にモザイクとんぼ玉が作られたのは17世紀に入ってからという由水常雄氏の文章がありますが、John Picardによると、確かな資料が残っているのは19世紀後期からであるとのことです。
数千種類に上るといわれるミルフィオリは、色・形・モチーフともに多種多様で、とんぼ玉のコレクター心をくすぐります。私達もいまだに、おっとビックリするようなおもしろい意匠に出会って、箱にそっと仕舞い込んだりしております(笑)。
当時、一般に作られたとんぼ玉は、1粒づつ作られていましたが、アフリカ向けに大量に生産されたミルフィオリは、1度に30cmもの長いミルフィオリを作り、それをポンポンとカットしたのだそうです。
バーナーを使って手作りで作られるとんぼ玉は、現代の道具でしても4~5cmの大きさの物が限度です。30cmもの長さの物を作ったというのは、まさに驚くべき技術であったのです。 【雅】
複数種のムリーネ混在型 | エルボー(ヒジ)型 | フラットミルフィオリ | 6角フラットミルフィオリ |
角型ミルフィオリ | 玉型ミルフィオリ | 樽型ミルフィオリ | 卵型ミルフィオリ |
涙の雫型ミルフィオリ | 葉巻型ミルフィオリ | 星型ミルフィオリ | サーフボード型ミルフィオリ |
カンナ縦張で両端研磨 | 8面体ミルフィオリ | カンナ縦張で象嵌 | 人面モザイクミルフィオリ |
1920年代、エルコレ・モレッティー社製作のミルフィオリ。
1910年創設のモレッティー社は、
多様なデザインと光沢で、ミルフィオリに高級感を与えヨーロッパの人々を魅了しました。
アフリカ交易用とは、一味違った垢抜けた印象のミルフィオリ。
1920年代、バッカーリ社製作のミルフィオリ。
1910年創設のモレッティー社は、
多様なデザインと光沢で、ミルフィオリに高級感を与えヨーロッパの人々を魅了しました。
アフリカ交易用とは、一味違った垢抜けた印象のミルフィオリ。